認知症の症状ー中核症状と行動・心理症状

中核症状

こんにちは!
今日も介護に頑張ってる認知症サポーターリョウです!
大脳皮質基底核変性症の父が最近家の中をうろうろしています。
特にベッドとトイレの間を行ったり来たり。
トイレに入るわけではなく、何をしようとしているのかわかりません。
話しかけても何も答えないのでそのまま自由にさせています。

さて、今日は認知症の症状についてお話ししますね。

中核症状とは
脳の細胞が壊れることによって直接起こる症状を「中核症状」と呼びます。
記憶障害、見当識障害、理解・判断力の低下、実行機能の低下などが、これにあたります。

行動・心理症状とは
中核症状に対し、本人の性格、環境、人間関係等の要因が絡み合って、精神症状や日常生活における行動上の問題が起きてくることがあり、行動・心理症状と呼ばれます。

その他身体的症状
このほか、認知症にはその原因となる病気によって多少の違いはあるものの、様々な身体的な症状もでてきます。
とくに血管性認知症の一部では、早い時期から麻痺などの身体症状を合併することもあります。
アルツハイマー型認知症でも、進行すると歩行が拙くなり、終末期まで進行すれば寝たきりになってしまう人も少なくありません。
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中核症状1ー記憶障害
脳は、目や耳などから入るたくさんの情報の内、必要なものや関心があるものは一時的に蓄え、大事な情報は忘れないように長期間保存するようにできています。
しかし、脳の一部の細胞が壊れ、その働きを失うと、覚えられない、すぐ忘れるといった記憶障害が起こります。

記憶を司る器官(海馬)の働きをイソギンチャクと記憶のツボに例えて考えてみます。
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イソギンチャクの手が活発にはたらき、自分にとって大切な情報を選んで「記憶のツボ」に入れ、普段は思い出さなくても、必要な時に取り出すことが出来ます。

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一度にたくさんの情報を捕まえておくことができなくなり、「記憶のツボ」に入れるのに時間がかかります。
何度かトライすれば、大事な情報も「記憶のツボ」の中に入れることが出来ます。失敗もしますが、「記憶のツボ」の中から必要な情報を出すことが出来ます。

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イソギンチャクの手が衰えてしまうため、新しいことは記憶できず、聞いたことや大切なことも「記憶のツボ」に入れられなくなります。つい先ほど聞いたことも思い出せなくなります。

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「記憶のツボ」の中に入れて覚えていた昔の記憶も、大事な情報も消えていってしまいます。

加齢による物忘れと認知症の記憶障害との違い
加齢による物忘れ                認知症の記憶障害
経験したことが部分的に思い出せない⇔経験したこと全体を忘れている
目の前の人の名前が思い出せない⇔目の前の人が誰なのかわからない
物の置き場所を思い出せないことがある⇔置き忘れ・紛失が頻繁になる
何を食べたか思い出せない⇔食べたこと自体を忘れている
約束をうっかり忘れてしまった⇔約束したこと自体を忘れている
物覚えが悪くなったように感じる⇔数分前の記憶が残らない
曜日や日付を間違えることがある⇔月や季節を間違えることがある

イソギンチャクと記憶のツボの図で説明を受けた時、”なるほど!”と思いましたね。
母の普段の会話を聞いているとそのように感じます。
覚えていないことをあれこれ言っても意味もなく、混乱させるだけなんですね。
特に母の場合、話が好きでいろいろ話してくるので、おかしなことを言っているのがわかるのです。
そのような母の相手もしながら父の手助けをしながら毎日在宅ワークに励んでいます。
在宅ワークがなければ今頃どうなっていたでしょうか。

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